大学生の平野です。最近『移住』で話題の、福岡県糸島市近くに住んでいます。休学しているので実質5年生なのですが、今は福岡の学生ベンチャー『ビジップ』の一員として働いています。
今年からビジップとして、大学生として、佐賀県伊万里市の支援に関わっていますが、先月1週間ほど伊万里市でプチ移住体験をしてきました。なぜ、移住体験をすることになったのかというと、下記の理由です。
- 伊万里市役所さんが、伊万里市への移住を検討されている市外在住者の方に向けて、期間限定で体験住宅を無料で貸し出しているから。
- 実際に移住体験をすることで見えてくるものがあるかもしれないから。
- 自分自身、半年以上伊万里に関わる中で、伊万里市への移住に興味があったから。
今回は、そんなプチ移住体験で感じた、伊万里で生活する上で良かった点と困った点をご紹介します。
まずはじめに、この記事を皆さんがお読みになる上でご理解いただきたいのは、僕が大学生であるということです。社会に出て、自分の手でお金を稼ぎながら生活している一般的な社会人の方とは、生活環境が少し異なるかと思います。
親からの仕送りをもらっている大学生の僕が気にするのは、せいぜい家賃・食費・光熱費・水道代・その他(日用品・交通費)ぐらいです。奥さんもいないですし、子供もいません。親の介護もしていません。
しかし、こんな大学生だからこそ見えてくることもあるかと思います。本記事が、伊万里市関係者の方や、その他の地域の方の参考になれば幸いです。
もくじ
1.伊万里ってどこ?
2.これは良かった伊万里生活
・駅周辺の便利さ
・移動手段
・駅周辺に美味しいお店がいっぱい
3.これは困った伊万里生活
・大きな繁華街・歓楽街がない
・働く環境
・大学生がいない
4.まとめ
1.伊万里ってどこ?
まずは伊万里の場所を確認しましょう。下図をご覧ください。 福岡県と長崎県を繋ぐ佐賀県の中でも、西側に位置しています。福岡市から車で1時間半ほど。人口56000人ほどの街で、かつては伊万里港から古伊万里と言われる陶磁器の積み出しをしていました。
長崎出身の知り合い曰く、福岡から長崎に行くときには絶対に通るとのことでした。伊万里について、もう少し詳しく知りたい方は、僕の移住1日目のブログをご覧ください。
2.これはよかった!!伊万里生活
■駅周辺の便利さ(居住地の立地)
実際に1週間住んだのは、駅から徒歩10分ほどの赤色の点で示している場所です。 黒い円は、伊万里駅から徒歩15分で行ける範囲を示しています。この地域は駅近くということもあり、付近には商店街があったりと、伊万里の中でも栄えています。
僕が普段福岡で生活している地域(福岡市西区で、ほぼ糸島市)と、あまり変わりません。伊万里でも、家から徒歩15分圏内に、生活に必要なものは揃っていました。駅や飲食店、カフェ、生活雑貨、ドラッグストア、家電量販店、病院など。市役所や商工会議所、銀行なども駅の近くにあるため、基本的な生活に困ることはあまりないかと思います。
■移動手段
地方は車がないと不便だとよく言われますが、僕が生活していたのは駅近くということもあって、そこまで不便ではありませんでした。もちろん、駅から遠くなると、車が必須な地域もあると思います。
伊万里駅では、松浦鉄道さんが1日500円で電動アシスト自転車を貸し出しているので、ちょっとした滞在にはこれが便利です。坂道もスイスイと登っていくので、アップダウンの激しい、駅の南側も安心。
もし伊万里に移住するのであれば、電動アシスト自転車を購入します(笑)
(松浦鉄道さんが貸し出している電動アシスト付き自転車)
市民から愛されている市民図書館は、駅から少し遠いですが、車が必須というほどではありません。ただし、地元の方が月に何度も行く「ドライブイン鳥」は少し距離があるので、車が必要かもしれません…
■駅周辺に美味しいお店がいっぱい
伊万里と言えば、伊万里焼の他に、美味しい美味しい伊万里牛のお店もあります。ただし、少し値段がお高めなので、僕が夕食で行ったのは、お好み焼き屋「富士」、もんじゃ焼き「だるま屋」、伊萬里まちなか3番館「Cafe MUSEUM」、天ぷらの「ばさら」、焼き鳥居酒屋「宿場」などです。
やはりお店は地元の方と行くと楽しいですね!皆さんお店の方と仲が良いですし、美味しい料理もよく知っていらっしゃいます。
(天ぷら屋『ばさら』の天ぷら)
また、地酒も最高です。中でも、古伊万里酒造さんが作られている「前(さき)」は、様々な賞を受賞されています。駅から近い『地酒処 石見屋本店』でも購入できるので便利です!
3.これは困った!!伊万里移住生活
駅近くの生活で便利ではありましたが、すこし困った場面もありました。ただ、これは慣れもあると思うので、長期間住めば解消されるかもしれません。
■大きな繁華街・歓楽街がない
福岡に住んでいるときは当たり前すぎて感じませんでしたが、伊万里の生活では、遊びに行くところがなかったというのが正直な感想です。僕が住んでいる福岡だと、電車で20~30分行けば天神や中洲、博多などの繁華街や歓楽街があります。
以前、伊万里にも百貨店「玉屋」がありましたが、高校生に聞いたところ、小さいときには遊びに連れて行かれたが、高校生になってからは全然行ってなかったとのことでした。今は親の車で、福岡・天神までショッピングに行ったり、友達と4枚綴りのバス券を使って天神に出てきてるようです。
長崎県佐世保市の商業施設「させぼ五番街」も人気だと聞いたので、伊万里からどれくらい時間がかかるのか調べて見ると、車または電車で1時間程度かかることが判明しました。ちょっと時間ができたのでふらっと行ってみよう♪という感じではなさそうです…
■働く環境
冒頭で説明したように、僕は休学こそしていますが、普段は学生ベンチャー『ビジップ』でお仕事もしています。基本的に、オフィスに行かずに自宅やカフェでリモートワークすることがほとんどです。
ですので、PCがあれば基本的に仕事ができますが、伊万里の場合は、駅近くにそんな人向けの施設があまりないように思えました。今年の9月に、伊萬里まちなか一番館内にOPENしたクリエイティブスペース『PORTO3316imari』は、コワーキングスペース・サテライトオフィスとしての機能を備えています。
(PORTO3316imari内覧動画)
電源とWi-Fiも完備されていますが、今のところ一番館の閉館時間である18時に閉まるのがネックです。PORTOでの仕事を終えると、その後居場所がなかったのを覚えています。
福岡だと、スタバやシアトルズ、ドトールなどのカフェに電源・Wi-Fiが完備されており、かつ遅くまで開いているので、居場所に困ることはほとんどありません。
伊万里駅周辺には、ジョイフルやガストなどのファミレスはあるので時間は潰せますが、作業スペースという感じではないですよね。
■大学生がいない
伊万里市には大学がありません。僕が福岡の大学生だからこそ感じることだと思いますが、福岡にいるときは、同じ大学生を見ない日は一度もありませんでした。やはり、自分と同年代の大学生を街で見かけたり、一緒に遊んだりする機会が少ないのは、少し寂しい感じです。
その分、高校生や若いweb系の方々と一緒に作業できるスペースなどがあると楽しそうです!PORTO3316をうまく活用できればと考えています。
まとめ
今移住するかと言われれば、悩むというのが正直な感想です。復学すると学校もあるので当たり前と言えば当たり前ではありますが、やはり天神・博多に電車で30分、空港に40分ほどで到着する今の生活環境に相当満足しています。移住者を呼び込むのであれば、福岡近辺の人ではなく、もっと都会の喧騒に疲れた人の方が向いているのではないかと思いました。
「自らの手で何か創り出して行く、発展させていくんだ。」という人には、オススメの地域かもしれません。PORTO3316imariを起点に、今後は、農業や製造業と、ICTがコラボしていくことになると思います。『一次産業×ドローン』などにも注目です。
僕が仕事を通じて伊万里の事を知り、興味を持ち、移住体験するにまで至ったように、今後はPORTO3316を通じて多方面の方と一緒に仕事をし、伊万里に関心を持ってもらうことが大事だと思います。長い道のりになると思いますが、移住のハードルの高さを考えると、徐々に徐々に現地に馴染んでいくことが重要だと思います。
僕の周りの大学生も、PORTOを一度見てみたいと伊万里に来てくれています。PORTOがあるからこそ、他の地域の方が関わりやすくなったのではないでしょうか。実証実験といったプロジェクトベースでの宿泊客を増やすことで、結果的に移住・定住に繋がるかもしれません。
最後に、今回の移住体験にあたり、多方面から温かいご支援・ご協力をいただきました。本当にありがとうございました。市役所の方をはじめ、伊万里の方々は、外から来たヨソモノである僕に、物凄く優しく接してくださいました。
何度もその地に行きたいと思えるのは、現地の方と交流し、優しさに触れ、楽しさを感じることだと考えております。今後も頻繁に伊万里に伺うと思いますが、よろしくおねがいいたします。
お知らせ
①地域おこし協力隊の募集
伊万里市では現在『地域おこし協力隊』を募集しています。応募期間は、平成28年12月26日(月)までなので、興味のある方はお急ぎください。詳しくは市のページでご確認ください!
②伊万里コンシェルジェ検定アプリ開発プロジェクト
伊万里コンシェルジェ検定に出演して頂ける方のお写真を集めています。実は、移住体験中も街中を走り回って写真を集めておりました。
興味のある方は、下記リンク先をぜひご覧になってください!
③移住支援情報
また、実際に移住を考えているには、奨励金などもあるので、要チェックです!