こんにちは、ビジップ株式会社営業企画部の新郷です。
最近よく目にしたり、耳にするようになった「ドローン」
今回は、実際にドローンがどのような場面で使用されているのか、使用するにあたっての必要な知識についてご紹介します。
1.ドローンの地方での活用方法とその効果
ドローン市場は年々大きくなっており、2015年に30億円だった市場は2030年には1000億円となると言われています。市場の拡大と同時に、活用方法も日々進化しています。今回は、観光と農業でドローンの活躍についてご紹介いたします。
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観光
以前は紙媒体で写真と文字を使った観光地の紹介が多かったのですが、現在はドローンで空撮動画を撮影し、PRとして使用している施設や自治体が増えています。
ドローンを用いることで、地上から150M以内の高さで、広大な景色や施設を撮影することが可能になります。広大な景色や施設を自由自在に撮影することで、従来では撮影できないアングルや躍動感溢れるPR映像を作成することができ、地域の魅力をより伝えることができるようになりました。
また、動画によるPRのため、言語の壁を取り除くことができ、外国人観光客にも地域の魅力を伝えることが簡単になります。インバウンド消費にもドローンの空撮は一役買っています。
農業
すでにおこなわれた、イネの生育管理システムプロジェクトによる遠隔測定の実証実験では、ドローンによるモニタリングを定期的におこない、生育過程を撮影し、十分な情報が集まることで、生育状況はもちろん病虫害の兆候を知ることができます。
また農薬散布用ドローンは、散布のムラを減らしたり、自動操作が可能であったり、散布データの記録ができたりなど年々機能がアップしています。
ドローンを用いることで、手間やコストを大幅にカットできるだけでなく、今まで経験や勘に頼っていた作業を全てデータで管理することができるため、農業経験が浅い人でもベテラン農業経営者並みの生育管理が可能になります。
2.ドローン関する法規制
ドローンは9つの法律・ルールに関連しています。ドローンを飛ばす上で、法律やルールに対しての知識は必要不可欠です。今回は航空法についてみなさんに知って欲しいと思います。
航空法
現在の航空法は、ドローンを悪用した事件・事故が増えた2015年に改正されました。
現在の航空法では「3つの禁止区域」と「6つの飛行方法」があります。
出典:国土交通省ホームページ (http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html)
3つの飛行禁止区域
A.空港等での周辺の上空区域
国土交通省によると
『空港やヘリポート等の周辺に設定されている進入表面、転移表面若しくは水平表面又は延長進入表面、円錐表面若しくは外側水平表面の上空の空域』と定められています。
空港等の周辺に設定されている進入表面等の大まかな位置を記載した地図については、国土地理院のホームページ「地理院地図」において確認可能です。
B.150メートル以上の高さの空域
シカゴ条約により150メートル以上の上空は、民間旅客機や大型航空機の飛行高度となるため、ドローンの飛行は禁止されています。150メートルはおよそ42〜44階建のビルの高さに相当します。
C.人口集中地区の上空
人口集中地区は、5年毎に実施される国勢調査の結果から一定の基準により設定されている地域で、その地域上空での飛行は禁止されています。
各市町村のHPや、地理院地図「人口集中地区H27年(総務省統計局)」にて確認することができます。
以上A~Cの空域のように、航空機の航行の安全に影響を及ぼすおそれのある空域や、落下した場合に地上の人などに危害を及ぼすおそれが多い空域において、無人航空機を飛行させる場合には、あらかじめ、地方航空局長の許可を受ける必要があります。
出典:国土交通省ホームページ (http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html)
6つの飛行方法
飛行させる場所に関わらず、無人航空機を飛行させる場合には、以下のルールを守る必要があります。
- 日中(日出から日没まで)に飛行させること
- 目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること
- 人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること
- 祭礼、縁日など多数の人が集まる催しの上空で飛行させないこと
- 爆発物など危険物を輸送しないこと
- 無人航空機から物を投下しないこと
上記のルールによらずに無人航空機を飛行させる場合には、あらかじめ、地方航空局長の承認を受ける必要があります。
出典:国土交通省ホームページ (http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html)
その他にも
- 小型無人機等飛行禁止法
- 道路交通法
- 個人情報保護法
- 電波法
- 民法
- 外為法(外国為替及び外国貿易法)
- 産廃法
- 条例
がドローンを飛ばす上で知っておかなければならない法律・ルールになります。
必要不可欠な知識ですので、しっかり勉強しましょう!
3.ドローンの飛行リスク
ドローンを用いることで大幅な作業の効率化、コストダウンが見込める一方で、未だに「安全面」でのリスクがあります。
ドローンを安全に使用するために、ドローンの天敵である「天候」と「電波」についての知識を身につけておく必要があります。
天候
ドローンを扱う上で、雲、風、天気の変化を理解できる知識と、その変化により何が起こるか自分の力で判断できる目を養う必要があります。
天気を予測するための要素として
- 観天望気(空を見上げて観察)
- 地形、建物位置の把握
- 気象情報の入手
上記3つが挙げられます。
①観天望気
観天望気とは、雲をみて今後の天候の変化を予測するものです。
雨雲や積乱雲は誰が見てもわかりますが、「おぼろ雲」と「うろこ雲」が出ているときは要注意です!
②地形、建物位置の把握
ドローンの事故原因として多いのが、「強風」に煽られて墜落するケースです。
地形や建物によってもっとも影響を受けるのは「風」です。
ビル風や浜風のような海陸風には細心の注意を払う必要があります。
③気象情報の入手
私たちがオススメするのはウェザーニュースタッチというアプリです。
このアプリでは、1時間ごとの天気予報や、5分ごとの雨雲の動き、雨雲の接近を事前に知らせる雨雲レーダーの機能がついています。
Android、AppStoreでダウンロード可能です。
Android用
AppStore用
電波
日本で使用されているドローンの電波は2.4GHz帯を使用しています。この電波帯は微弱な電波で、他の電波の影響を非常に受けやすいです。電波の影響を受けたドローンがどのようになるのか気になる方は、Youtubeで「ドローン 暴走」で検索して見てください。
以下3つの場所ではドローンの飛行を避けるようにしましょう。
- 無線LAN機器が多く設置されている場所
- 高圧鉄塔、携帯基地局、電波塔
- 周辺でドローンが飛んでいる状況
4.最後に
ビジップではドローンを飛ばす上で必要不可欠な法律やルール、リスク回避のための初心者向けの勉強会をおこなっています。
今後はドローンを使った空撮体験会や、ドローンを使ったイベントサポートなどをおこなっていきたいと考えています。
現在は空撮事業や農業、測量などでドローンが使用されていますが、今後は運輸業などの分野でも活躍が期待されています。
今後もドローンから目が離せません!
お知らせ
ビジップ株式会社ではドローンの活用を考えている方へ『ドローンを活用した勉強会/体験会/イベントサポート』をおこなっています。
ドローンのことを一から知りたい!ドローンについての理解を深めたい!ドローンをイベントの目玉として取り入れるが知識も人材も少ない方必見です。
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